3000m走は800m走や1500m走と同様、陸上中距離走に部類される種目です。
しかし、800m走や1500m走よりも距離が長い為、持久力的な要素や、ゲーム性が強く、ペース配分や他選手との駆け引き、ゴール前の競り合いは見もので、序盤中盤終盤の戦術を駆使する事が求められる戦略性の高い競技なのです。
※序盤1000m、中盤2000m、終盤3000mという風に分けて考えます。
今回はそんな、肉体的要素のみならず頭脳的な要素も要求される3000m走の世界記録を男女別に紹介していきます。
3000m走の世界記録保持者【男女別】
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性別 | 名前 | 国籍 | 場所 | 日時 | 記録 |
男性 | ダニエル・コーメン | ケニア | リエティ | 1996年9月1日 | 7分20秒67 |
女性 | 王軍霞(おう・ぐんか) | 中国 | 北京 | 1993年9月13日 | 8分6秒11 |
男子3000m走の世界記録へのコメント
男子の記録はダニエルコーメン選手がトップ。もう二十数年間破られていない大記録と言っても良いでしょう。
3000m走はケニアやエチオピアなどの東アフリカ勢が非常に強く、(モロッコやアルジェリアなどの西アフリカ勢も強い)ランクトップ10でも殆どが東アフリカ勢で占めています。
100mあたりのペースの平均は14,69秒
これは中学校2年生の男子の平均タイム程度に相当します。
女子3000m走の世界記録へのコメント
女子の記録も90年代に樹立されたもので、二十数年間経った今でも破られておりません。よって、大記録と言えます。
因みに2位と3位も中国の選手でして、同じ大会の同じ日に記録されたものになります。
2位=曲雲霞(きょく・うんか)選手の8分12秒18
3位=張林麗(ちょう・りんれい)選手の8分16秒50
この、中国人女性3人組が20数年間1,2,3を独占し続けているのにはただただ驚くばかりです。
100mあたりのペースの平均は16,2秒
これはちょっと足の速い男子小学生が出すタイムに相当します。
まとめ
3000m走は持久的な要素が強い競技で男女ともに東アフリカ勢が上位を独占すると思いきや女子3000mのほうはまさかのアジア中国人3人組が20数年間トップ独占という、未曽有の事態となっており、この事実を知る者は陸上競技に関わる人たちぐらいです。とは言え実際はスクープになっても良い程のインパクトある特異な出来事でもあるのです。何故このことが世に出回らないのか不思議でなりません。