100m走10秒台ってどう思うのかを評価|到達には才能が必要か?

100m走10秒台はきっと、陸上部に入部している男子ならば誰もが憧れる領域だと思います。

10秒台を出す人を足が遅いと思う人は皆無です。

オレ100m走10秒台なんだよね。って自慢しても大丈夫。

「すごい」という類の言葉で称賛されます。※10秒台が出せる人以外には

よって、100mを10秒台で走れる人は紛れもなく足が速いと言えますね。

10秒台到達には努力が必要不可欠

そして、一定のトレーニングを積んでいないとまず出すのは不可能なタイムでもあるのです。

どんなに才能があろうがトレーニング経験無し、走り方が滅茶苦茶ではほぼほぼ到達は不可能。

ハンマー投げの室伏広治さんのように走りのフォームがあまり正確で無くとも到達してしまう方も中には居ますがそれは類まれな才能があってこその為せる業です。

ほとんどの方にとって10秒台到達には努力が必要となります。ただ、一口に努力と言っても正しい努力が必要でして、間違った努力をしていても到達する事は結構難しいです。

10秒台後半か前半かでも随分違う。前半は才能が必要になってくるかも

一口に10秒台と言っても「10秒50~10秒99」なのか「10秒00~10秒49」なのか

つまり10秒台後半なのか10秒台前半なのかで随分と受ける印象も違いますし、実際到達の難易度も違ってきます。

さて、この到達の難易度ですが実は10秒台後半までは若くて健康な一般男性ならば誰もが努力次第では到達可能なんですよ。

しかし、10秒台前半となると努力だけでは厳しい面も出てきます。つまり、才能が必要となってくるんですね。

10秒台前半の到達には才能が必要!?その理由とは?

では何故、前半を出すのに才能が必要となってくるのか?

その答えは遺伝子の型(タイプ)にあります。

人間はACTN-3遺伝子という筋肉内のタンパク質に関する遺伝子を持っており、その型(タイプ)が3種類存在します。

これを筋線維タイプと言います。

この、筋線維タイプにはRR型、RX型、XX型という3つの型が存在するのですが人それぞれ違います。

ある人はRR型で、ある人はRX型で、またある人はXX型だという事ですね。

一番瞬発力が遺伝的に高く、短距離走に向いているのがRR型の人で、一番持久力が遺伝的に高く、長距離走に向いているのがXX型の人。そしてその中間がRX型の人です。

RR型、RX型のみ10秒0台!?遺伝子の壁=才能の壁か?

国内のスプリンターを集めて全員に遺伝子タイプを調べてもらい、自己ベストタイムを聞き出すという実験を行ったところ、RR型、RX型のスプリンターは10秒0台の自己ベストタイムを持っており、XX型のスプリンターにいたっては10秒42が最高だったという研究結果があります。

これは国内だけの研究結果であるという事やサンプルの数が少ないという事で確実にXX型が不利だという結論を出すのはまだ早とちりのような気もしますが短距離スプリント大国であるジャマイカや南アメリカでは9割がRR型であり、XX型が殆ど存在しないという事実を考えてもXX型はスプリントに不向きである説の信憑性はかなり高いように思えます。

そもそもXX型は筋肉内に存在するアクチニン3という高強度の負荷に耐えるたんぱく質がRR型、RX型に比べて少なく、大腿筋群に高強度の負荷がかかる短距離スプリントでは不利とされているのです。

RR型又はRX型には10秒0台の選手が居ましたがXX型の選手には居なかったという事実からも10秒台前半を出すには才能が必要と言っても良いのではないでしょうか。※XX型が10秒0台を出せないと言っている訳では無い。

XX型(長距離向き)だとしても落胆する事はありません。

五輪や世界陸上などの国際的なレベルのスプリンターを目指すのであればRR型もしくはRX型である必要がありますが趣味やレクリエーションとして楽しむのであればXX型でも大丈夫なので一流スプリンターを目指す訳では無いのであればそこまで落胆する必要もありません。

とは言っても短距離の才能が無いのに陸上短距離走をやっているなんてちょっと・・・と思うかもしれません。

そんな事は思わないで下さい。短距離走が好きという気持ちの方が全然尊いです。

なぜなら仮にRR型の人とXX型の人が居たとして前者は嫌々短距離をやってて後者は短距離が好きでたまらない場合、伸びしろは後者の方が全然あるからです。

どんなに才能があろうが努力を楽しめる人の方が全然結果が出せるのです。

XX型で10秒台、いいじゃないですか。長距離型のXX型でスプリントを選択するのはいばらの道かもしれませんがもし10秒0台が出たら本当に凄いと思いますし、本当に尊敬しますね。

結論・10秒台は凄い

はい、話しがちょっとそれそうなので話しを元に戻しますと、10秒台をどう思うのか?

独断と偏見かつ私見ですが評価をすると、10秒台は「走りのスペシャリスト」と言っても良いぐらいで、本当に凄いと思います。

きっと到達までに血の滲むような努力をされた方も居られるでしょうし、室伏広治さんのようにほぼほぼ努力いらずで出してしまうような方も居られるでしょう。

でもどのようなカタチであれ10秒台を出せるっていうのは凄い事です。

まず運動不足では出すのが非常に難しいでしょうし、年齢的な制限もあるでしょうし、日本全国規模で見た場合500人いるかいないかぐらい?これは人口の0,0003846%です。つまり希少価値が高い訳です。

100m走10秒台が出せる人たち

全中で上位入賞するような中学生スプリンター、陸上強豪高校の陸上短距離走者、大学陸上部あるいは社会人短距離走者では10秒台です。

大会上位クラスになってくると10秒台前半の自己ベストを持ってるスプリンターもいますね。

女性では五輪決勝クラスのスプリンターぐらいで国内ではいまだ存在せず。

スプリント以外の陸上競技者だと投擲種目、跳躍種目の方の中にも何名か存在。

陸上短距離走以外のアスリートだと国内では非常に少ないでしょう。

国外で活躍しているサッカーの長友選手は10秒8との噂がありますがこれは計測方法が手動だとした場合正式に測定すると11秒1程度です(それでも滅茶苦茶速い)

アメリカプロスポーツの世界ではちらほら10秒台のアスリートが存在するのはまあ別に不思議ではありません。何故なら彼らはフィジカルモンスターだからです。

室伏広治さんレベルの身体能力を持つアスリートがうじゃうじゃ居るって聞きますからね。

まとめると10秒台を出す方々ってのは・・・

  • 全中上位中学生スプリンター
  • 陸上部強豪高校のスプリンター
  • 学生、社会人の短距離アスリート
  • 短距離走以外でも投擲種目や跳躍種目に何名か
  • オリンピックレベルの男性&女性スプリンター
  • スプリンター以外のアスリートで国内では1人いるかいないか程度
  • 海外ではアメリカプロスポーツ界に十数名程度

以上です。

イメージでは10秒台後半→凄い。10秒台前半→めちゃくちゃ凄い。こんな感じです。

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