岩手は怪物の宝庫!?佐々木朗希や大谷翔平を輩出できたワケとは?

2022年4月10日に千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希選手が史上最年少で完全試合を達成しました。1試合の最多奪三振記録、連続奪三振記録と記録づくしの1日となり、日本だけでなく、アメリカメジャーリーグでも注目を集めています。

実は、メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手と菊池雄星選手、そして佐々木朗希選手は岩手県出身です。そういうワケで、最近はメジャーリーグ 日本人スカウトの中で「日本人メジャーリーガーを探すなら、岩手県を見に行け」という言葉もあるそうです。では、なぜ岩手県からこれほど優秀な選手が出てきているのでしょうか。そこで今回は、岩手県の野球に対する取り組みに注目をして、なぜ怪物と呼ばれる選手を多く輩出することができているのか、岩手県出身の選手の紹介とともにまとめていきます!

岩手県で野球の怪物が生まれやすい3つの理由

もともと野球の指導に熱心だった岩手県ですが、甲子園でもなかなか勝てないところがありました。しかし、2009年に菊池雄星選手を擁した花巻東高校がセンバツで準優勝したことをきっかけとして、岩手県の野球のレベルが一気に開花したようです。それには、

  1. Kボール
  2. 全国トップの部活参加率
  3. 指導者のレベルアップ

という理由が挙げられます。それでは、順番に解説していきます!

1.Kボール

Kボール(現・KWBボール)とは、中学生が軟式野球から高校の硬式野球へスムーズに移行することと野球の国際的な普及を目的として、2000年に開発された軟式野球ボールを指します。岩手県のKボール連盟のホームページには「中学生に多くの野球経験の機会を。より高いステージでの活躍を」とあるように、このボールを使用した大会も開催され、中学総体終了後、高校野球にスムーズに移行することができるようになりました。

佐々木朗希選手もこのKリーグにオール気仙の一員として出場し、岩手大会で優勝、東北大会で準優勝、東日本大会に出場(自己最速の141キロを記録)し、高校野球にむけて準備を進めていました。

2.全国トップの部活参加率

実は岩手県は早寝早起きなど、規則正しい生活をしている方の割合が全国上位(総務省『社会生活基礎調査』より)、さらに部活に参加している中学生の割合が全国トップ(文部科学省の統計データによる)です。クラブチームに所属している生徒も学校で様々なスポーツに触れる機会があるようで、全身の使い方も学ぶことができることで、運動神経も向上していくのでしょう。

3.指導者のレベルアップ

2009年に花巻東高校が菊池雄星投手を擁して春のセンバツ大会で準優勝したことを契機に、指導者のレベルが格段に上がってきたようです。元々野球に熱心な地域であり、地域の男性が好きでやっていましたが、最近は高校野球や大学、社会人野球でしっかりと野球を学んだ方が地元に戻り、指導するという環境ができてきました。質の高い指導を受けることができ、リトル・シニアの少年野球からボトムアップができているのでしょう。その選手たちが中学、高校と成長していくことで岩手県のレベルが上がってきているようです。

岩手出身の有名野球選手

ここからは、そんな岩手県が育んだ才能あふれる選手たちをご紹介していきます。

菊池雄星(トロント・ブルージェイズ)

菊池投手は、盛岡市出身。岩手県の野球のレベルを押し上げる最大の要因となった選手で、花巻東高校の後輩にあたる大谷翔平選手が、菊池選手に憧れて同校への進学を決めたという話は有名です。2021年には、MLBのオールスターゲームにも選出されました。2022年シーズンからは、ブルージェイズに移籍し活躍しています。

大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)

二刀流の大谷選手は、奥州市(旧水沢市)出身です。言わずと知れたメジャーリーグで活躍する日本人選手の中で(もしかしたらメジャーリーグの全選手の中で)ナンバーワンの選手です。投打両方でメジャーリーグ屈指の結果を残し、昨シーズンはアメリカンリーグMVPを受賞しました。今シーズンも投打共に好成績を残しているので、2年連続MVPやホームラン王など期待が高まります。

佐々木朗希(千葉ロッテマリーンズ)

陸前高田市出身の佐々木投手は、2019年にドラフト1位でマリーンズへ入団。大船渡 高校在学中、3年時の岩手県大会決勝戦での登板回避は話題となりました。プロ入り後も順調に成長し、2022年4月10日には史上最年少で完全試合を達成しています。メジャーリーグ挑戦は間違いなく、日本野球界の宝と言えます。

佐々木麟太郎(花巻東高校)

高校2年生ながら、高校通算50本塁打を誇る強打者です。大谷翔平選手が高校通算56本塁打、高校最多記録が111本と考えると驚異的なスピードで量産していると言えます。花巻東高校の佐々木監督の息子で親子で全国制覇を狙っています。2023年のドラフト候補ですので、それまでにどこまで成長するのか楽しみです。

まとめ

岩手県から怪物選手が多く出る要因を見てきました。地域性もありながら、指導環境、レベルがかなり上がってきていることが大きな要因となっているようです。現在高校生の佐々木麟太郎選手など注目選手も控えているようなので、今後も岩手県から目が離せません!

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