アシックスが画期的な商品を開発したそうです。
その名も「ピン無しスパイク」です。
陸上スパイクというと底面に金属のピンを数本はめ込むのが普通ですがピン無しスパイクはそもそもピンが無いのです。
従来のスパイクとピン無しスパイクの違いを比較
※スマホで閲覧の場合、見えない部分はスワイプして下さい。
スパイクの種類 | 従来のスパイク | ピンなしスパイク |
ピンの必要性 | あり | なし |
スパイク底面 | 数本の金属のピン | カーボンファイバー素材の立体構造 |
重さ | 従来の重さ | 従来よりも20~100g程度軽い |
ざっと両者を比較してみるとこんな感じですがいかがでしょうか?
開発者の石川達也さんによるとピンが無いため、従来型スパイクよりも片足のみで20グラムは軽くなり、100グラムは軽量化させたいとのこと。
まだ開発段階にあるそうで2020年の商品化を目標にしているそうです。
もし100グラムも軽くなれば足の感覚は相当に身軽になるはずです。ただでさえ通常の靴よりも軽いと言われている陸上スパイクですがより軽い訳ですね。まるで素足感覚なのでしょう。
また、スパイクのピンがタータンに刺さって反発を得る時間のタイムロスをカットでき、その分時間の節約にもなりそうですからスパイクとの相性が合いさえすればタイムアップは約束されたようなものですね!
タイムの短縮には貢献できるのか?効果の程はどうなのか?桐生選手と米国の選手がいち早く検証開始!
従来型のスパイクよりもタイムが速くなるのかどうか甚だ疑問に思う事でもあります。
有難い事に今回、誰よりも早く、検証して下さった方々がいます。
それは誰かと言うと、日本人初の9秒台到達者である桐生祥秀選手とアメリカのブライス・ロビンソン選手です。
ブライスロビンソン選手
ブライス選手は9秒台の自己ベストを持つ米国のトップスプリンターの一人。
今年5月に行われた世界リレーでこのピン無しスパイクを履いていました。
彼の出場種目は男子4×200mリレー走(800mリレー走)でして、2走を務めました。
結果は金メダルを獲得され、ピン無しスパイクの軽量さとグリップ力に好感触を得ているようです。
桐生祥秀選手
欧州転戦で試した結果:10秒04
自己ベストの9,98から±0.1秒圏内というのは素晴らしく、本人も非常に手応えを感じているのではないでしょうか。
今話題になっている世界陸上2019ドーハ大会でもピン無しスパイクを履いて100m走に挑みます。
元ネタの記事:桐生「自信持って」ピンなしスパイクで100m意向
世界陸上2019ドーハ大会で桐生祥秀選手がピン無しスパイクで出した記録
世界陸上2019ドーハ大会で試した結果
ピン無しスパイクの値段はおいくら?
残念ながらまだ開発段階でして、選手が履いているのはプロトタイプのもの。
完成して市場に出す前の段階なのでまだ価格は未定です。
しかし素材にカーボンファイバーがあるようなので若干値は張ると予測しています。
※従来のスパイクの価格は10000~30000円程度
東京五輪の年である2020年を目標に開発を進めているようなので価格の発表はもう少し先になると思います。