デフリンピックとは?種目は何がある?パラリンピックとの違いも紹介!

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デフリンピックとは?種目は何がある?パラリンピックとの違いも紹介!

2025年9月に東京で開催され、注目を浴びているデフリンピック。デフリンピックとはどのような大会なのでしょうか。また、種目はどのようなものがあり、日本で活躍されている方はいるのでしょうか。パラリンピックとの違いも合わせて紹介していきたいと思います。

目次

デフリンピックとは

デフリンピックとは、聴覚に障がいのあるアスリートのための世界的な総合スポーツ競技大会です。「耳が聞こえない」という意味の英語であるデフと、オリンピックを合わせたことが由来です。国際ろう者スポーツ委員会により、開催されています。1924年にパリで第一回大会が開催され、始まりました。

その歴史や開催時期や目的、参加資格など詳細を紹介していきましょう。

歴史

デフリンピックは、「国際サイレント競技大会」という名前で、1924年にフランスのパリで初めて開催されました。当時は、9カ国150名の選手が参加しました。1949年にオーストリアのゼーフェルトで冬季大会が初開催となりました。1967年には、世界ろう者競技大会となっています。1985年よりIOCが大会を後援するようになり、2001年に正式な承認を得て、デフリンピックと名称が変更となったのです。

開催時期

夏季大会と冬季大会が行われます。オリンピックと同様で4年に一回、夏と冬交互に2年に一回あります。

2025年には東京デフリンピックが開催され、100周年の記念大会となっていました。

目的

デフリンピックの目的は、国際ろう者スポーツ委員会の基本原則から、以下の3点となっています。

1.聴覚障がいのあるアスリートの肉体的・精神的幸福

スポーツを通じて聴覚障がい者の心身の健康増進を目指しているのです。

2.高いレベルの競技機会の提供

聴覚障がいを持つ人が、公平な条件のもと、高いレベルのスポーツ競技に参加する機会を定期的に提供するために行われます。

3.国際的な交流と友好の促進

4年に一回、世界各国から選手が集まり、スポーツを通じて国際的な親善と友好関係を築くことを目指しています。また、参加者が、国際手話でコミュニケーションを取ることで聾者の文化やアイデンティティを尊重し、世界に発信する「共生の祭典」としての役割をデフリンピックが果たしています。

4.共生社会の実現への貢献

デフリンピックを通じて、聴覚障がいや手話言語、デフスポーツの魅力と価値を広く伝え、認知度と理解度を深めます。また、聴覚障がいの理解を広めることで、障がいの壁を取り除き、誰もが力を発揮できる共生社会の実現に貢献しているのです。

参加資格

デフリンピックには参加資格が設けられています。補聴器などをつけない状態で、普通の声での会話(55デシベル)が聞こえない人となっています。そのため、普段の生活で補聴器や体外人工内耳を使用している人でも、公平なプレーのため、競技会場内では使用せずに競技に臨む必要があります。また、国際ろう者スポーツ委員会加盟国の国籍を有しており、「ろう者スポーツ協会」「全日本ろうあ連盟」に登録されている大会における記録や順位などで、出場条件を満たしている必要があります。

特徴

デフリンピックの特徴として、聴覚障がいがあるため、聴覚を頼らない工夫が多くされていることがあります。詳しく紹介していきましょう。

スタートの合図の工夫

ピストルや笛の音は聞こえないことも多いため、「スタートランプ」を使用しています。ピストル音と連動して光が点滅することで、スタートを知らせます。水泳では光だけでなく、スタート台の振動も使われます。

審判の合図

球技全般では、笛を吹くと同時に、旗や手を高く上げることで、プレーの停止や反則を視覚的に伝えています。空手などでは、ポイントの獲得や反則の際には、ランプを点灯することで選手に知らせています。また、バレーボールでは、ネットに触れた際の合図として、主審がネットを大きく揺らして選手に知らせています。

選手間やチームでのコミュニケーション

団体競技での指示として、声が使えないため、アイコンタクトやジェスチャー、手話による連携が不可欠となっています。また、視覚のみで状況把握する必要もあるため、フィジカルコンタクトが多くなり、試合展開が激しくスピーディであることもデフリンピックの特徴です。

デフリンピックの種目紹介!

デフリンピックの競技は概ね、オリンピックと一緒となっており、以下のものがあります。

夏季大会の主要競技

陸上バドミントンバスケットボール
ビーチバレーボールボウリング自転車
マウンテンバイクサッカー柔道
空手オリエンテーリング射撃
水泳卓球テコンドー
テニスバレーボールレスリング

オリンピックにない競技として、オリエンテーリング、ボウリングがあります。オリエンテーリングとは、自然を利用したコースに設置されたチェックポイントを順番に通過し、ゴールまでのタイムを競う競技です。

冬季大会の主要競技

冬季大会のデフリンピックの競技は、オリンピックより少なくなっており、以下のものがあります。

  • アルペンスキー
  • クロスカントリースキー
  • スノーボード
  • カーリング
  • アイスホッケー
  • チェス

オリンピックにあるスキージャンプが含まれていません。その理由には、競技の特性として視覚のみとなる聾者にとっては安全に行うことが難しいことや、聾者での競技人数が少ないことにあります。

パラリンピックとの違い

デフリンピックもパラリンピックも障がいのある人を対象とした大会ですが、その参加対象が異なっています。パラリンピックは、様々な障がいを持った障がい者が参加できますが、聴覚障がい者は参加できません。聴覚障がい者が参加できるのは、デフリンピックのみとなっています。デフリンピックとは、聴覚障がい者のみのため、身体能力は健常者と変わりません。そのため、競技レベルが高くなっています。また、パラリンピックは様々な障がい者が参加していることから、障がいの種類や程度によりクラス分けや必要なルールが設けられているのです。

まとめ

今回は、デフリンピックとはどんな大会なのか、競技種目や特徴、パラリンピックとの違いを紹介しました。デフリンピックとは、聴覚障がい者のオリンピックであり、100年の歴史があることがわかりました。また、聴覚障がい者のために多くの工夫はされていますが、身体能力は変わらないため、レベルの高い競技が行われており、オリンピックとほとんど同じ競技が行われています。パラリンピックとは、障がい者の対象が異なっています。障がい者と共生する社会を目指す上でこのような大会は今後注目されてくることでしょう。

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