アシックスの厚底シューズについて

2017年にナイキから厚底ランニングシューズが発売される以前は、箱根駅伝でのシェア率1位だったアシックスのランニングシューズ。しかし、空前の厚底ランニングシューズブームで、なんと2021年の箱根駅伝では出場選手の95％がナイキのランニングシューズを使用し、同年の箱根駅伝からはアシックスのランニングシューズが姿を消しました。

そんな屈辱を味わったアシックスは王座奪還に向けた社長直轄のプロジェクトを始動させ、2021年3月にその第1弾として「メタスピード（METASPEED）」を発表します。すると、2022年の箱根駅伝では全210選手中、24人の選手がアシックスの厚底ランニングシューズを使用するまでに盛り返しました！

今後、各社の開発競争が注目される厚底ランニングシューズですが、今回はアシックス 厚底ランニングシューズについて徹底解説していきます。

徹底比較！従来の薄底タイプVS新星・厚底タイプ

メリット・デメリット

以下、薄底シューズと厚底シューズの比較表をご覧ください。

注目ポイント

トップランナーがこぞって厚底ランニングシューズを選ぶのは、やはりスピード重視であるからではないでしょうか。実際に厚底ランニングシューズの登場後、箱根駅伝では多くの区間新記録が生まれました。しかし、底が厚いことで不安定な着地となり、着地してから自分の足に感覚が伝わるまでに時間差が生じるため、走り方にコツが必要です。そのため、単に厚底ランニングシューズを履くだけでは、すぐに100%の効果を発揮することは難しく、怪我をする恐れもありますね。

2022年の箱根駅伝では、区間賞を獲得した選手の中には薄底タイプを履いている選手もいました。アシックスも厚底ランニングシューズのみではなく、最軽量の薄底ランニングシューズも昨年末に発売しています。厚底が流行っているから厚底を選ぶのではなく、ご自身のレベルや筋力に合ったランニングシューズを選ぶことが怪我の予防や充実したランニングライフに繋がるのではないでしょうか。

値段の違い

現在アシックスより販売されている上級者向け全ランニングシューズ（男性用）の値段を調査し、比較してみました。

注目ポイント

厚底タイプの方が若干高い傾向にありますが、ビックリするほどの差ではありません。ちなみに、初心者向けランニングシューズの場合は薄底タイプと厚底タイプの最安値に結構な差がありました。厚底ランニングシューズのコスト的なことも関係しているかと思いますが、ランニング入門者が1足目に買うシューズとしてはあまりおすすめではないということもあるかもしれませんね。

アシックス 厚底ランニングシューズ注目の3足！

現在、アシックスからは9種類の厚底ランニングシューズが販売されています（メタスピードは2種類で展開しているのでそこを分ければ10種類）。ここからは、筆者が注目するアシックス 厚底ランニングシューズを3足ご紹介します。

その１：METASPEED（メタスピード）／価格 27,500円

メタスピードは、トップアスリート向けの厚底ランニングシューズでランナーの自己最高記録の更新を目的として開発されました。ストライドを伸ばし、少ない歩数でゴールするための新テクノロジーが搭載されています。

メタスピードはスライド型ランナー向けのMETASPEED Sky（メタスピード スカイ）と、ピッチ型ランナー向けのMETASPEE Edge（メタスピード エッジ）の2種類を展開しています。2022年の箱根駅伝でアシックスの厚底シューズを履いていた24人中、12人がメタスピードを使用していました。

その２：METARIDE（メタライド）／価格 29,700円

現在アシックスで販売されているランニングシューズの中で最高値のメタライドは、アシックスの先進的な技術を投入した一足で、走行効率を追求し、長距離のランニングを快適に走ることを目的として開発されました。レースでタイムを狙うランナーではなく、ジョギングで健康的に走りたいランナーにおすすめです。

その３：NOVABLAST 2（ノヴァブラスト2）／価格 17,600円

初級者向けの厚底ランニングシューズ。2代目となるノヴァブラスト2は、初代に比べると履き心地の良さと反発性をより高められて作られました。トランポリンから着想を得た弾むような反発感が特徴で、ファンランを楽しむランナーにおすすめの一足です。

これからアシックス ランニングシューズの購入や買い替えを考えている方の参考になればと思います。