日本プロ野球の2022年シーズンは千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手がいきなり完全試合を達成し、そのあとも東浜投手、今永投手、山本投手、ポンセ投手が立て続けにノーヒットノーランを達成し、史上最多タイ記録となっています。今回はその5人の投手についてまとめていきます。
2022年のノーヒッター5名
今シーズンノーヒットノーラン(完全試合含む)を達成したのは
- 佐々木朗希投手(4月10日対日本ハム【完全試合】)
- 東浜巨投手(5月11日対西武)
- 今永昇太投手(6月7日対日本ハム)
- 山本由伸投手(6月18日対西武)
- ポンセ投手(8月27日対ソフトバンク)
の5名です。ちなみに、中日ドラゴンズの大野雄大投手は延長10回2アウトまで完全試合という準完全試合を達成しています。
プロ野球の投手の個人成績で非常に価値の高いノーヒットノーランを達成したそれぞれの選手について詳しくご紹介していきます!
佐々木朗希投手 千葉ロッテマリーンズ
今シーズン最初にノーヒットノーランを達成したのは佐々木朗希投手です。佐々木投手は2001年11月3日岩手県陸前高田市出身の20歳で、9歳の時に東日本大震災で被災し、父と祖父母を亡くしました。大船渡高校時代に最速160キロを記録し「令和の怪物」として鳴り物入りでプロ入りしました。
プロ3年目となる今年、4月10日に行われた日本ハムファイターズ戦で105球という省エネピッチングで完全試合を達成しました。内訳は、奪三振19(空振り三振15、見逃し三振4)、捕邪飛1、内野ゴロ5(一ゴロ1、二ゴロ2、三ゴロ1、遊ゴロ1)、外野フライ2(中飛1、右飛1)で外野には2回しか運ばれていない、まさに圧倒的な投球内容でした。この完全試合の前は1994年5月18日に元巨人の槙原寛己投手が達成して以来、28年ぶりの達成となりました。
また、この試合で佐々木朗希が達成したのは完全試合だけでなく、1試合奪三振数日本記録タイ(19奪三振)と連続打者奪三振記録の日本新記録(13者連続)、および歴代2位の連続イニング奪三振(34イニング)も達成する記録尽くめの試合となりました。
この試合だけにとどまらず、次の4月17日同じく日本ハム戦に登板し、8回までパーフェクトピッチングを見せ、2試合連続完全試合の期待がかかりましたが、試合前から投球数の制限を設けていたようで、その回で降板となりました。
今シーズンは怪我の防止などの観点から規定投球回数に達することはありませんが、来年以降はローテーションを一年守り切りさらに素晴らしい成績を残してくれることを期待しましょう!
東浜巨投手 福岡ソフトバンクホークス
2番目にノーヒットノーランを達成したのは福岡ソフトバンクホークスの東浜巨投手です。東浜投手は沖縄尚学高校3年生の時に同校を2度目の夏全国制覇に導き、亜細亜大学進学後も力をつけ2012年、ソフトバンクにドラフト1位で入団しました。
入団後も2017年には16勝で最多勝に輝くなど、素晴らしい成績を残しています。そして入団10年目の今年、5月11日に行われた西武ライオンズ戦でノーヒットノーランという大記録を達成しました。投球内容も2回に中村選手へ、5回に山川選手へ四球を与えたものの、どちらも併殺打に打ち取り、最終的に27人、投球数はわずか97球で、いわゆる「マダックス」(100球未満での完封)での達成でした。
今永昇太投手 横浜DeNAベイスターズ
3番目にノーヒットノーランを達成したのは横浜DeNAベイスターズの今永昇太投手です。
北筑高校では県4回戦が最高成績ながら、最速144キロのストレートを武器にプロからも注目を浴びる投手でした。駒澤大学へ進学後は東都リーグで3年秋に7勝し、MVP獲得、神宮大会優勝「大きく貢献しました。2015年にベイスターズからドラフト1位指名を受けプロ入りを果たします。そこからは日本代表にも選ばれるほどの活躍を見せていましたが、2020年10月に左肩の手術を受け、今春は左前腕の肉離れを発症するなど、苦しい時期を乗り越え、6月7日に行われた日本ハム戦でノーヒットノーランを達成しました。
投球内容は2回に清宮選手に四球を与えたのみで、28人のバッターにヒットは許さず、9奪三振、117球での達成となりました。北海道でのノーヒットノーラン達成は史上初、交流戦での達成は2012年に当時巨人の杉内俊哉投手以来3人目の達成です。
山本由伸投手 オリックスバファローズ
球界のエース山本由伸投手もノーヒットノーランを達成をしました。
都城高校からドラフト4位でオリックスへ入団、2年目は中継ぎとしてフル回転し、54試合に登板、32ホールドを記録しています。その後は先発に転向し、2021年シーズンは18勝5敗、勝率.783、防御率1.39、奪三振206の成績を挙げ、史上12人目の投手四冠を達成しました。さらに完投・完封・投球回数もリーグトップとなり、投手7部門トップは2リーグ分立後初の快挙でした。さらに沢村賞を満場一致で獲得し、パ・リーグMVPにも輝きました。
そして6月18日西武ライオンズ戦で岡山県出身の投手として初めてノーヒットノーランを達成しました。5回に外崎選手へ四球を与えましたが、許したランナーはその1人のみ。9回102球を投げ、内野ゴロ11個、奪三振9個の内容でした。
ポンセ投手 北海道日本ハムファイターズ
今シーズンから日本ハムファイターズの一員として活躍するポンセ投手が5番目のノーヒットノーラン達成者です。
メジャーでは20試合に登板、2019年のプレミア12にはアメリカ代表に選出されています。8月27日に行われたソフトバンク戦では113球を投げて6奪三振、内野ゴロ9(うち併殺打1)、内野飛球3、外野飛球8、四死球2(四球1、死球1)で達成しました。
まとめ
今回ご紹介した投手の記録だけでなく、打者でも東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手が日本人最多タイの55本塁打(9月18日時点)を記録するなど、長いプロ野球界において歴史的な記録が数多く達成されています。
プロ野球の残り試合数も残り20試合前後と残り試合数も少なくなってきました。史上最多のノーヒットノーランの6回目達成など記録がまだまだ増えていくのか、楽しみです!