陸上大会の最高峰「世界陸上2022」が、アメリカ・オレゴン州で現地時間7月15日(金)~24日(日)にかけて開催されます。世界中から集まる超人たちが肉体の限界に挑む熱い戦いから目が離せない10日間!
今回は、世界陸上2022の大会情報や、注目の競技と日本代表選手について紹介していきます。
陸上の聖地・米オレゴンで開催!世界陸上2022とは
世界陸上競技選手権大会(通称:世界陸上)は、2年に一度開催される陸上界最大の大会です。1983年に始まって以来、例年奇数年に開催されていましたが、第18回目となる2021年大会は、コロナウイルスの影響で延長されていた東京オリンピック開催年と重なるため、1年遅れの開催となりました。
前回大会から3年ぶりとなる今大会は、陸上大国・アメリカでの初開催。陸上の聖地と言われているオレゴン州ユージーンの競技場「ヘイワード・フィールド」を舞台に、熱き戦いが繰り広げられることとなります。また世界記録保持者が14名出場予定で、陸上世界記録の更新が大いに期待できそうです!
日本代表選手について
日本からも、世界で活躍する多くの選手がエントリーされています。7月7日の段階で発表された日本人選手は68名(男性:41名、女性:27名)で、そのうち半数以上にあたる46名が世界陸上初出場となります。
メダルに期待!注目競技と選手たち
ここからは、メダルが期待できる競技や若くて勢いがある選手たちを、日本時間での世界陸上日程とともに紹介していきます。
男子4×100mリレー(予選:7月23日10:05~/決勝:7月24日11:50~)
2016年のリオ五輪で銀メダルを獲得したものの、2021年の東京五輪では痛恨のバトンミスで棄権となった男子4×100mリレー。流れるようなバトンパスが重要になるこの競技は、協調性を大切にする日本にとっての花形種目です。
今回リレーのメンバーに選ばれたのは、サニブラウン・アブデルハキーム(TumbleweedTC)、坂井隆一郎(大阪ガス)、上山紘輝(住友電工)、小池祐貴(住友電工)の4名です。
坂井選手・上山選手は今回初めての世界陸上という新星チームとなります。10代のころから頭角を現し、100m9秒台の記録を持つサニブラウンが、どこまでチームを引っ張っていけるかが鍵となるのではないでしょうか。これからの日本短距離種目を牽引していく若き力が、どのような走りを見せてくれるのか期待してしまいます。
男子20㎞競歩(7月16日7:10~)
競歩は、ルール(既定のフォーム)に従って、どれだけ早く歩けるかを競う競技です。フォームが少しでも崩れてしまうと失格となるため、体力と精神力が試される忍耐の種目となります。日本でも徐々に認知されてきている競歩ですが、2016年のリオ五輪で荒井広宙選手が銅メダルを獲得して以来、世界大会で多くの日本人選手たちが好成績を残してきました。
今大会の20㎞競歩には、東京五輪の銀メダリスト・池田向希(旭化成)、銅メダリスト・山西利和(愛知製鋼)の両選手が出場。競歩大国ともいわれる日本において十分な実力を備える両選手へ、メダル獲得の期待が多く寄せられています。
女子やり投げ(予選A組:7月21日7:20~、B組:同日10:20~/決勝:7月23日10:20~)
2メートルを超える長さの槍を、助走をつけて遠くに飛ばすダイナミックなやり投げ競技。この種目で注目したいのは、女子やり投げ日本記録保持者の北口榛花(JAL)です。
東京五輪では予選を6位で通過し、57年ぶりに決勝進出も果たしましたが、けがのために実力が発揮できず、涙で幕を閉じました。今大会の選手団の主将も務める、明るくてはつらつとした北口選手。今回は彼女のはじける笑顔が見られることを願っています。
男子3000m障害(予選:7月16日9:15~/決勝:7月19日11:20~)
平均台のような形の大きなハードルや、池のような水濠を飛び越えながら400mトラックを約7周走る、陸上競技の中で最も過酷と言われる3000m障害。この種目で注目したいのは、アフリカ勢や欧米諸国の選手が上位を占めた東京五輪の大舞台において、19歳の若さで日本人初の7位入賞を果たした三浦龍司(順天堂大学)です。謙虚でマイペースな若きエースは、東京五輪では他の選手がベストの状態ではなかったと冷静に分析。今大会では、決勝に進出できるよう調整していきたいと抱負を語りました。
まとめ
陸上界のスターたちが集う、世界陸上2022。この大会で、人間の限界を突破する新たな伝説が生まれるかもしれません。若返った日本選手団の活躍にも大いに期待したいですよね。ぜひ、暑い夏にピッタリな熱い戦いを楽しみましょう!